大手町の歯医者・歯科|ハミール東京デンタルオフィス
ハミール東京デンタルオフィスの歯科コラム
Column

歯のセラミック治療は医療費控除の対象?条件やいくら戻るかを解説

2026.08.22
歯のセラミック治療は医療費控除の対象?条件やいくら戻るかを解説

セラミック治療は自由診療となることが多く、治療内容によっては費用が高額になります。

そのため、「セラミックの歯は医療費控除の対象になるのか」「審美目的だと対象外なのか」と疑問を持つ方も少なくありません。

セラミック治療でも、治療目的で一定の条件を満たしていれば、医療費控除の対象となる場合があります。

本記事では、セラミック治療が医療費控除の対象となる条件や対象外となるケース、控除額の計算方法、確定申告の手順を詳しく解説します。

歯科治療

歯のセラミック治療は医療費控除の対象になる?

セラミック治療が医療費控除の対象になるかどうかは、「治療目的か、審美目的か」で判断が分かれます。

本章では、対象となるケースと対象外となるケースの違いを整理し、判断の基本となる考え方を解説します。

治療目的のセラミックは医療費控除の対象になる場合がある

医療費控除の可否は保険診療か自由診療かではなく、歯科医師による診療や治療の対価に当たるかどうかで判断されます。

たとえば、虫歯の治療に伴う詰め物や、欠けた歯を補う被せ物としてセラミックを用いるケースが該当します。

ただし、症状に対して一般的な水準を著しく超える費用は対象外とされるため、注意が必要です。

見た目を整えることだけが目的の場合は対象外

医療費控除は治療などに必要な医療費を対象とする制度であり、容姿を美化することなどを目的とした費用は、医療費に該当しないためです。

たとえば、健康な歯の色や形を整えるためだけにセラミックを装着する場合が該当します。

「セラミック=すべて控除対象」ではないため、判断に迷う場合は税務署などへ確認しましょう。

セラミック治療で医療費控除の対象になる費用・ならない費用

医療費控除では、セラミック治療費そのもの以外にも対象となる費用があります。

一方で、同じ通院に関する支出でも対象外となるものが存在します。

本章では、対象・対象外の費用を比較しながら解説します。

区分費用の例
対象になる可能性がある費用虫歯治療に伴うセラミックの詰め物・被せ物、診察・検査費用、処方薬代、公共交通機関の通院交通費
対象にならない費用美容目的のみの治療費、一般的な水準を著しく超える特殊な治療費、自家用車のガソリン代、駐車場代

医療費控除の対象になる可能性がある費用

治療目的のセラミック治療に関連する費用は、幅広く医療費控除の対象になる可能性があります。

控除の対象は治療そのものの費用に限らず、治療に必要な支出全般が含まれるためです。

具体的には、以下の費用が挙げられます。

  • 虫歯治療に伴うセラミックの詰め物や被せ物
  • 診察や検査費用
  • 治療のために処方された薬
  • 電車やバスなど公共交通機関の通院交通費

本人が、配偶者や子どもなど生計を一にする親族のために支払った対象医療費も、合算して申告できます。

医療費控除の対象にならない費用

治療に関連する支出であっても、医療費控除の対象にならない費用があります。

医療費控除はあくまで治療に直接必要な費用を対象とする制度であり、美容や利便性のための支出は含まれないためです。

たとえば、美容目的のみで行う治療費や、一般的な水準を著しく超える特殊な治療の費用は対象外です。

また、自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代も認められません。

セラミック治療の医療費控除はいくらから受けられる?

医療費控除には、利用できる金額の基準があります。

基準を正しく理解しておかないと、本来受けられる控除を見逃してしまうかもしれません。

本章では、控除を受けられる金額の目安と計算方法を解説します。

年間の医療費が10万円を超えることが一つの目安

医療費控除を受けられるかどうかは、年間の医療費が10万円を超えることが一つの目安になります。

その年の1月1日から12月31日までにかかった対象医療費から、保険金などで補てんされる金額と一定の基準額を差し引いた金額が控除の対象となります。

基準額は原則10万円ですが、総所得金額等が200万円未満の場合は「総所得金額等×5%」です。セラミック治療費だけでなく、条件を満たすほかの医療費も合算できる点を押さえておきましょう。

控除額は200万円が上限です。

医療費控除額の計算方法

医療費控除額は、次の計算式で求められます。

医療費控除額=実際に支払った医療費-保険金などで補てんされる金額-「10万円または総所得金額等の5%のいずれか少ない金額」 

※医療費控除額は200万円が上限となります。 

注意したいのは、医療費控除額がそのまま戻ってくる金額ではない点です。

医療費控除は所得から一定額を差し引く「所得控除」であり、実際に軽減される税額は、医療費控除額や所得税率などによって異なります。

所得によって効果が異なるため、自分の税率を確認したうえで試算すると具体的な目安がつかめます。

セラミック治療で医療費控除を受けた場合の計算例

医療費控除の仕組みは、具体的な数字で確認すると理解しやすくなります。

本章では、セラミック治療に30万円かかったケースと、家族の医療費を合算するケースの2つを例に、控除額の計算方法を紹介します。

セラミック治療に30万円かかった場合

セラミック治療に30万円かかった場合、ほかの医療費と合わせて控除額を計算します。

医療費控除は年間の対象医療費の合計額をもとに算出する仕組みだからです。

たとえば、セラミック治療費30万円にその他の対象医療費5万円を加えた年間医療費35万円で、保険金などの補てんがなく、総所得金額等が200万円以上であれば、「35万円-10万円=25万円」が医療費控除額です。

25万円そのものが還付されるわけではない点には注意しましょう。

家族の医療費を合算する場合

医療費控除では、家族のために支払った医療費も合算できます。

制度上、控除の対象は本人の医療費に限定されていないためです。

たとえば、本人のセラミック治療費に、配偶者の通院費や子どもの治療費を加えて申告するケースが考えられます。

ここで注意したいのは、「扶養に入っているかどうか」と「生計を一にする」は別の概念である点です。

セラミック治療で医療費控除を受ける方法

確定申告で医療費控除を受ける

医療費控除は年末調整では完結せず、原則として確定申告が必要です。

申告をスムーズに進めるためには、事前に領収書や医療費の記録を整理しておくことが重要です。

申告までの流れは、以下の3つのステップに分けられます。

  1. 医療費の領収書などを整理する
  2. 医療費控除の明細書を作成する
  3. 確定申告を行う

順に見ていきましょう。

1.医療費の領収書などを整理する

医療費控除の申告時には、支払った医療費を正確に把握する必要があるため、領収書の整理から始めましょう。

セラミック治療の領収書はもちろん、ほかの病院や歯科医院、薬局などで支払った医療費も対象になる可能性があるため、あわせて確認します。

公共交通機関の通院交通費は領収書が発行されない場合もあるため、日付や区間、金額を記録しておきましょう。

2.医療費控除の明細書を作成する

現在の確定申告では領収書の提出に代えて、明細書の添付が必要とされているため、医療を受けた人ごと、病院や薬局などの支払先ごとに金額を整理して作成します。

健康保険組合などから届く医療費通知を利用すれば、記載を一部簡略化できる場合もあります。

なお、医療費控除の明細書を領収書に基づいて作成した場合、領収書の提出は原則不要ですが、確定申告期限等から5年間保存が必要です。

ただし、一定の要件を満たす医療費通知に記載された医療費については、領収書の保存が不要となる場合があります。

3.確定申告を行う

明細書を作成したら、確定申告書に医療費控除の内容を反映して申告します。

医療費控除は年末調整では手続きできず、会社員であっても確定申告が必要になるためです。

申告はe-Taxを利用したオンライン手続きのほか、書面の提出でも行えます。

確定申告義務のない給与所得者が医療費控除による還付を受ける場合などの還付申告は、原則として対象年の翌年1月1日から5年間提出できます。

自分に合った方法を選び、期限や必要書類を確認したうえで進めましょう。

セラミック治療の医療費控除で注意したいポイント

医療費控除を活用するうえでは、支払方法や書類の管理など、事前に知っておきたい注意点があります。

申告時に迷いやすい3つのポイントは、以下のとおりです。

  • デンタルローンやクレジットカード払いでも対象になる場合がある
  • 領収書や医療費の記録を保管しておく
  • 判断に迷った場合は税務署などに確認する

一つずつ解説します。

デンタルローンやクレジットカード払いでも対象になる場合がある

支払方法そのものは、控除の可否を左右する要件ではないため、デンタルローンやクレジットカードで支払ったセラミック治療費も、医療費控除の対象になる場合があります。

歯科ローンの場合、信販会社が歯科医院へ立替払いをした金額は、歯科ローン契約が成立した年の医療費控除の対象です。

また、ローンの金利や手数料は治療の対価ではないため、控除の対象になりません。

契約内容によって取り扱いが異なることもあるため、事前に確認しておきましょう。

領収書や医療費の記録を保管しておく

医療費控除を申告する際は、必要な領収書や医療費の記録を整理・保管しておくことが重要です。

明細書の作成には支払先や金額などの正確な情報が必要です。また、領収書をもとに明細書を作成した医療費については、原則として確定申告期限等から5年間、領収書を保存する必要があります。

治療費の領収書はまとめて保管し、通院交通費については日付・区間・金額を都度記録しておきます。

記録が不十分だと、本来受けられる控除を受けられない可能性もあります。日頃から医療費を管理する習慣をつけておくと安心です。

判断に迷った場合は税務署などに確認する

医療費控除は税制上の制度であり、最終的な税務判断を歯科医院が行うことはできません。

特にセラミック治療では、治療目的と美容目的の線引きが難しいケースもあります。

個別の治療内容によって税務上の取り扱いが異なる場合があるため、判断が難しい場合は税務署などへ確認しましょう。

個別の事情に応じた正確な取り扱いを知るためにも、税務署や税理士などの専門窓口に相談することが大切です。

セラミック治療と医療費控除に関するよくある質問

よくある質問

セラミック治療と医療費控除については、細かな条件に関する疑問を持つ方が多くいます。

ここでは、特に質問の多い4つのテーマを取り上げ、簡潔に回答します。

セラミック治療は自由診療でも医療費控除を受けられますか?

自由診療であっても、医療費控除を受けられる場合があります。

自由診療であっても、歯科医師による診療や治療の対価で、症状に対して一般的にな水準を著しく超えない費用は、控除の対象です。

たとえば、虫歯や歯の欠損を治すために行うセラミック治療であれば、自由診療でも対象になる可能性があります。

前歯をセラミックにした場合も医療費控除の対象ですか?

前歯のセラミック治療も、治療目的であれば医療費控除の対象になる場合があります。

控除の判断基準は「前歯か奥歯か」という部位ではなく、治療の目的にあるためです。

たとえば、虫歯や歯の破折を治すために前歯へセラミックを装着するケースは、対象となる可能性があります。

一方、健康な前歯の見た目だけを整える場合は、美容目的として対象外になるのが原則です。

部位ではなく目的で判断する点を押さえておきましょう。

セラミック治療費が10万円以下なら医療費控除は使えませんか?

セラミック治療費が10万円以下でも、医療費控除を利用できる場合があります。

控除の基準となるのは、セラミック治療費単体ではなく、同一年中に支払った対象医療費の合計額だからです。

たとえば、ほかの通院費や薬代などを合算して年間10万円を超えれば、控除を受けられる可能性があります。

また、総所得金額等が200万円未満の場合は基準額が10万円を下回るため、より少ない医療費でも対象になることがあります。

家族が受けたセラミック治療も医療費控除に含められますか?

家族のために支払ったセラミック治療費は、医療費控除に含められます。

医療費控除は、本人だけでなく生計を一にする家族の分もまとめて申告できる制度だからです。

たとえば、生計を一にする子どもの治療費を親が支払った場合などが該当します。

ただし、対象になるのは申告者自身が実際に支払った医療費である点に注意が必要です。

誰がいつ支払ったのかを、領収書などで確認できるようにしておきましょう。

御子柴院長の総評|治療目的のセラミックは医療費控除の対象になる場合がある

セラミック治療は自由診療であっても、虫歯や歯の欠損などを治療する目的で行われ、一定の条件を満たしていれば医療費控除の対象となる場合があります。

一方、見た目を整えることを目的とした治療は、原則として対象になりません。

治療内容が控除に該当するか判断が難しい場合は、税務署などへ確認することをおすすめします。

セラミック治療をご検討の方は、ハミール東京デンタルオフィスへお気軽にご相談ください。患者さまのご希望や口腔内の状態に合わせて、治療方法をご提案いたします。

歯科治療